この度、大宝工業株式会社は、公益財団法人 静岡県産業振興財団が実施する令和7年度「新成長産業戦略的育成事業」（試作品開発助成（CNF））において、助成金対象事業として採択されましたのでお知らせいたします。

採択された研究開発課題は、「パルプ射出成形によるスクリューキャップの開発」です。

当社は、世界で初めて当社独自の紙射出成形技術「D-PIM®」によるスクリューキャップの開発に成功しました。本開発は、CNF（セルロースナノファイバー）を含むパルプ材料を用い、本製品の量産化を目指すものです。

D-PIM®製のスクリューキャップは、素材特有の「ガス透過性」があることを確認しており、内部成分を緩やかに放出できます。そのため、農業用の忌避剤・誘引剤や、芳香剤・アロマ製品において、意匠性と機能性を兼ね備えた蓋として、従来とは異なる方向性での活用が期待されています。

また、D-PIM®は常温下、日常生活での耐油性があることも確認しています。近年では有機フッ素化合物（PFAS）による環境・健康リスクが問題視され規制も強まりつつありますが、D-PIM®は「ノンフッ素」かつ「生分解性」を備えながら耐油性を確保する生物由来素材として、大きな可能性を秘めています。

当社は引き続き、本助成事業を通じて製品開発を加速させ、D-PIM®技術の可能性を追求してまいります。

＜採択概要＞

• 事業名： 令和7年度 新成長産業戦略的育成事業
• 助成事業名： 試作品開発助成（CNF）
• 採択課題： パルプ射出成形によるスクリューキャップの開発
• 実施主体： 公益財団法人 静岡県産業振興財団