大宝工業株式会社

プラスチック成形テクノロジー

未来を形づくる、環境配慮型プラスチック成形

大宝工業のプラスチック成形

成形に使用される多くのプラスチック原料は石油由来であり、焼却時にはCO₂が発生します。さらに、廃プラスチック問題や海洋汚染など、使用後のリサイクルや適切な処理が社会全体の課題となっています。
こうした状況を踏まえ、大宝工業のプラスチック成形では、高効率な成形技術の活用に加え、原材料やエネルギーの選定、使い方に至るまで環境への配慮を重視し、持続可能なものづくりに取り組んでいます。
プラスチック射出成形は、効率性と量産性に優れた生産技術として発展してきましたが、現在では環境負荷の低減や資源循環への対応を重視し、持続可能な社会に貢献するものづくりへと進化しています。

プラスチック射出成形

プラスチック射出成形(Injection Molding)は、樹脂を自在に操り、精密な金型技術によって高付加価値な形状を生み出す製造プロセスです。
射出・金型・冷却の各工程を緻密に制御することで、複雑形状と高精度を両立し、安定した大量生産を実現します。

技術的優位性

・高効率な量産性
一度金型を製作すれば、高速かつ安定したサイクルで大量生産が可能となり、部品単価の低減に貢献します。
・高い設計自由度
複雑形状や肉厚の最適化、微細なディテールやテクスチャー、高精度な寸法管理まで幅広く対応。意匠性と機能性を両立した成形を実現します。
・幅広い材料対応力
ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、ポリカーボネートなどの各種汎用樹脂に加え、用途に応じたエンプラ・スーパーエンプラ材の活用も可能です。
・高い資源効率
閉じた金型内で成形を行うため、工程内でのロスを抑制。サイクルタイムの最適化により、生産効率と環境配慮の両立を図ります。

射出成形のコアテクノロジー

1.原料準備
数千種類に及ぶ樹脂材料の中から、製品に求められる性能や用途条件を踏まえ、化学的根拠に基づいて最適な材料を選定し、成形に向けた準備を行います。
2.溶融(可塑化)
射出機(一般にスクリュー方式)により樹脂を加熱・溶融し、温度とせん断を精密に制御することで、均質かつ安定した流動性を備えた溶融樹脂を形成します。
3.射出/充填
溶融樹脂を高圧・高速で金型内部へ射出し、キャビティ全体に均一かつ確実に充填します。製品品質を左右する重要な工程です。
4.保圧
充填後の樹脂の冷却過程での収縮を安定させるため、一定時間適切な圧力(保圧)を付与します。成形品の密度、寸法精度、表面品質の安定化を図ります。
5.冷却・固化
金型内で成形品を十分に冷却・固化させます。冷却時間は、使用材料や製品肉厚、金型の冷却設計などを総合的に考慮して最適化されます。
6.開型・脱型
成形品が固化した後に金型を開き、製品を取り出します。成形品を確実に離型させるため、スライド構造や傾斜コア、突き出しピンなどの高度な離型機構設計が重要となります。
7.製品完成
金型から取り出された成形品に対し、外観・寸法などの各種検査を実施し、品質を確認した上で製品として完成します。

超大型成形から小型・超精密成形まで

自動車部品、インフラ関連製品、産業機械の外装部材など、数十センチメートル級から数メートル規模に及ぶプラスチック製品には、高度な技術力と安定した成形プロセスが不可欠です。
超大型成形と小型・超精密成形では、射出成形の基本プロセス自体は共通しているものの、求められる技術的アプローチは大きく異なります。可塑化温度や射出圧力、冷却構造、金型構造、さらには金型鋼材の選定に至るまで、それぞれの成形領域に最適化された思想に基づく製造プロセスの構築が求められます。
特に、超大型成形では成形機の大型化に伴い多大なエネルギーを必要とし、一方で小型・超精密成形においては、高温域での可塑化制御や金型の精密温調が不可欠となります。こうした課題に対応するため、当社では以下の視点を重視した成形技術の高度化に取り組んでいます。

  1. 製品設計段階からの軽量化提案
    製品機能を維持しながら、材料使用量と成形負荷を最適化。
  2. CAE解析を前提とした金型設計・製作
    流動解析・冷却解析を活用し、品質と生産性を両立する金型を構築。
  3. ガスアシスト、ヒート&クール成形などの特殊工法活用
    成形自由度と品質向上を実現する先進プロセスの導入。
  4. ハイサイクル成形の追求による省エネルギー化
    サイクルタイム短縮による生産効率と環境負荷低減の両立。
  5. 再生材の活用など、資源循環への取り組み
    材料選定から成形プロセスまで、持続可能性を意識したものづくりを推進。

これからの大型製品には、単に「大きい」だけでなく、環境への配慮と持続可能な製造プロセスが求められます。
大宝工業の大型成形は、スケールとサステナビリティの両立を目指し、次世代のものづくりを支えています。

超大型成形/大型成形/小型超精密成形

大型PPS射出成形

PPS(ポリフェニレンサルファイド)は、結晶性スーパーエンジニアリングプラスチックの一種で、卓越した耐熱性および耐薬品性を特長とする高機能材料です。フェニレン環と硫黄原子からなる分子構造により、分子間で強固な結合力を発揮し、安定した物性を実現します。
その優れた特性から、自動車、航空宇宙、電子機器、化学工業分野など、高い耐久性と信頼性が求められる用途で幅広く採用されています。
一方で、高い融点や衝撃特性を有し、成形時にバリが発生しやすいなど、取り扱いには高度な成形技術が求められます。しかし、スーパーエンプラの中でも優れたコストパフォーマンスを備えた材料であり、機能性と経済性を両立できる点が大きな魅力です。

1.
卓越した耐熱性能
PPSは、熱変形温度(HDT)200℃以上、融点280〜290℃という高い耐熱特性を備え、長時間の高温環境下においても機械的強度を安定的に維持します。さらに、酸化による劣化が少ないため、過酷な温度条件下で使用される部品に適しており、自動車エンジン周辺部品や電子機器の高温用途などで高い評価を得ています
2.
卓越した耐薬品性能
PPSは、酸、アルカリ、有機溶剤、油脂など、幅広い化学物質に対して優れた耐性を発揮します。特に極めて高い耐薬品性を有することから、化学プラントや工業用配管部品など、過酷な薬品環境下で使用される用途に適しています。
一方で、高濃度の硝酸やフッ化水素酸など一部の薬品に対しては影響を受ける可能性があるため、用途に応じた材料選定が重要となります。
3.
卓越した寸法安定性
PPSは吸湿性が極めて低く、温度や湿度といった環境条件の変動による影響を受けにくい材料です。そのため、高い寸法安定性を発揮し、精密機器や電子部品など、厳格な寸法管理が求められる用途に適しています。
4.
卓越した機械的特性と耐摩耗性能
PPSは、高い強度・剛性・硬度を兼ね備え、特に繊維やフィラーで強化されたグレードでは、極めて優れた機械的特性を発揮します。さらに、耐摩耗性にも優れており、摺動部品やベアリングなど、摩耗負荷の大きい用途においても高い信頼性を実現します。
5.
卓越した電気特性
PPSは低誘電率かつ高い絶縁性を備え、電子部品や高周波機器用途に適した材料です。さらに、温度や湿度の変動による電気特性の変化が小さく、幅広い環境条件下においても安定した電気性能を発揮します。

プラスチック成形の製品ギャラリー

  • フロントパネル

  • リアカバー

  • フロントパネル

  • バックフィルター

  • 冷暖房空調コントロールモジュール

  • エンジンカバー

  • ラジエターグリル

  • ホイルキャップ

  • ハウジングスキャナー

  • ドキュメントガイド

  • フレームベース

  • カセット

  • 三面鏡

  • 注射器

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